2016年7月28日に行われたデモ大会の発表内容です。
「空間クロススペクトルを用いた拡散性雑音抑圧」という論文の追試を途中まで行いました。
システムの説明
拡散性雑音を抑圧するために、Wienerフィルタを設計します。
ここで、Wienerフィルタは 𝐻(𝜔) = (𝑃_(𝑠+𝑛)(𝜔)−𝑃_𝑛(𝜔)) / (𝑃_(𝑠+𝑛)(𝜔)) で計算されます。
𝑃_(𝑠+𝑛)(𝜔) , 𝑃_𝑛(𝜔) は以下にある計算式で推定されます。
ここで Y_DS(𝜃,𝜔) は正面を0°としたときの右20°,40°,60°,80°方向と左20°,40°,60°,80°方向にビームを向けた遅延和フィルタによって強調された信号です。
遅延和フィルタとは、複数のマイクで収音する時に、各方向から到来する音の時間遅れを、その遅れ分だけフィルタで進めて、相殺させることによって特定の方向の音を強調させるものです。
そして、それぞれの方向の Y_DS(𝜃,𝜔) を計算した後、先のWienerフィルタを計算します。
計算したWiernerフィルタを、収音した信号に掛け合わせることで、拡散性雑音を抑圧することができます。
実験結果は以下にあります。
今後の課題
実験結果を見てもらうと分かるのですが、効果があまりでていません。
原因は雑音の推定ができていないことによるものだと考えられます。
その理由は実験で使用したものはただの雑音で、拡散性の雑音ではなかったからだと思います。
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